認知症問題

高齢化による認知症問題にどう立ち向かう?

日本の大きな社会問題である認知症患者の増加。これに政府も目標を掲げて取り組もうとしていますが、どこまで実現可能なのか?

今回は政府が取り組もうとしている内容、そしてどうすればこの問題の解決に繋がるのかを考えます。

政府も取り組みの一環として『予防に効果のあるとされるサプリメントを認証する仕組みを検討する』と述べています。そのサプリメントとは・・・?

政府の取り組み

高齢社会対策大綱初の数値目標

令和元年5月16日、政府は有識者会議の中で、認知症に対する施策を強化する高齢化社会大綱の素案を提示し、『70代の人口の認知症の割合を、2025年までに6%、10年間で10%引き下げることを目標とする』としました。

このような明確な数値目標が高齢社会対策大綱の中で示されたのは初めてです。その背景には日本の認知症高齢者問題が深刻化しており、現在約500万人の認知症高齢者が2025年には730万人に増加すると推計されているためです。2025年に700万人を超えるとすれば、65歳以上の5人にひとりが認知症という計算になりますので、かなり深刻な状況になることが予測されます。

高齢者が関与する事故や行方不明が急増

最近、高齢者が運転する車の事故が増えており、アクセルとブレーキの踏み間違いや道路の逆走が顕著です。
特に高速道路の逆走においては65歳以上が全体の68%を占め、37%に認知症の疑いがあるというデータが出ています。

出典:NEXCO中日本

また、行方不明者は5年連続で増加し、2017年には1万5千人を越えており、行方不明全体の20%程度を占めます。今後高齢化がますます進んでいく現状を考えると、認知症に起因する行方不明者はさらに増加して深刻化していくことが考えられます。

出典:厚生労働省

徘徊による事故で多額の賠償責任も

徘徊中の高齢者が列車にはねられるというケースも珍しくありません。この行方不明中の交通事故も大きな問題となってきています。

行方不明者が出た段階で多くの警察官や場合によっては警察犬が出動することになり、さらに踏み切りでの事故になれば多額の賠償請求が来る可能性もあります。これは家族が監督不十分ということで賠償責任を問われたケースであり、振り替え輸送と乗客対応にかかった人件費の合計で720万円の賠償請求となり社会に大きな議論を巻き起こしました。

この裁判では最終的に親族への賠償請求を最高裁が逆転否定していまが、長年に及ぶ介護と事故から6年に及ぶ裁判で家族には大変な心労があったことでしょう。現在は訴訟を起こされたご遺族の方が認知症への理解を深めたいと実名を公表し、本の出版や各地での公演をされています。

GPSによる早期発見の取り組み

ひとつの対策としてGPSを使った行方不明者捜索システムが普及しつつあります。既に一部の自治体では成果が出ており、GPS機器を無料で貸し出して18ヶ月間で417件の救済事案を達成しているそうです。

GPSは24時間365日いつでも対応出来るし、広範囲に渡って捜索することが可能であるメリットがある反面、外出時に必ずしもGPS機能がついた機器を持っているとは限らず、またそれを本人に同意なく身につけてもらうことは人権侵害にあたるという見方もあり、行方不明対策として活用するにしてもメリットとデメリットを考慮する必要があります。

Smartphone with city map application and marker pin pointer on phone screen

 

認知症施策推進大綱決定

6月18日に閣議決定

認知症施策推進関係閣僚会議にて『認知症施策推進大綱』が閣議決定されました。

安倍総理の発言内容は以下のとおり

「これまでの認知症施策を更に一歩前に進め、政府一丸となって速やかに実行していくため、本日、認知症施策推進大綱を取りまとめました。
本大綱においては、認知症の人や家族の視点を重視しながら、共生と予防を車の両輪として取組を強力に推進することとしています。
具体的には、認知症になっても住み慣れた地域で自分らしく暮らし続けられる共生を目指し、生活のあらゆる場面で認知症バリアフリーの取組を進めていくとともに、予防のために効果的な運動などに高齢者の方々が身近に参加できる場の整備や、予防法に関する研究開発の推進などによる予防を進めていきます。
各大臣におかれては、この度取りまとめた施策を速やかに実行に移し、誰もが幾つになっても活躍できる生涯現役社会の実現に向けて全力を尽くしてください。」

出典:首相官邸

認知症施策推進大綱の詳細

令和元年6月18日の認知症施策推進関係閣僚会議において取りまとめられた「認知症施策推進大綱」は以下のとおりです。

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詳細につきましては、下記よりご覧ください。

認知症施策推進大綱(概要)
認知症施策推進大綱

施策の具体的な内容は、

  1. 普及啓発・本人発信支援
  2. 予防
  3. 医療・ケア・介護サービス・介護者への支援
  4. バリアフリーの推進・若年性認知症の人への支援・社会参加支援
  5. 研究開発・産業促進・国際展開

このようになっており、『認知症の発症を遅らせ、認知症になっても希望を持って日常生活を過ごせる社会』を目指すべき社会としています。

5/16に示した具体的な数値目標が大綱に入らなかったことからも、その道のりの厳しさが容易に想像できます。その背景には「予防に取り組んでいながら認知症になった人が落第者になって自信を失う」という意見があったため。
そして最終的には6%減らすという項目を削除し、70代での認知症発症を予防で1歳遅らせるというものとなりました。

発症を遅らせるだけでなく改善できたとしたら?

認知症の根本治療薬開発は相次いで中止に・・・

現在、認知症の症状が一旦進行してしまうと薬で元に戻すのは不可能とされており、患者に処方出来るのは進行を遅らせるものしかありません。

認知症に効果のある医薬品が出来れば・・・
それは製薬会社の長年の課題であり、多くの会社が多額の時間と研究費を投入して日々認知症の研究を行っています。欧米では数百ある製薬会社のほとんどがその開発に取り組んでいるのだそうです。

しかし、世界中どの製薬会社も根本原因にアプローチする薬は開発出来ず、実験中止に追い込まれるケースが多いということです。中には1千億円から数千億円の開発費を投じる会社もあるほどです。世界的問題であり、もし成功すれば簡単にペイしてしまう目論見があるのでしょう。ただ、結果が出なければ企業の存続にかかわる事態に陥る可能性もあることから断念せざるを得ないケースが増えているようです。

医薬品ではなく『保健機能食品』での改善事例

そんな中、九州大学名誉教授の藤野武彦医師が長年の研究の中で認知症を改善・予防する効果があることを突き止めた画期的な成分がプラズマローゲンです。脳神経の新生に良い結果を与えてくれるといわれるプラズマローゲンを積極的に摂取することが認知機能対策に繋がることが臨床試験結果で分かってきました。

これまでは『改善不可、進行を遅らせるのみ』というのが常識でしたが、この常識を覆す臨床結果であり反響を呼びました。

プラズマローゲンはホタテやホヤ由来のものもありますが、純度や吸収率がそれに比べて高く消費者庁で機能性表示食品として届出が受理されたものが鶏由来プラズマローゲンを原料として商品化したプラズマローゲンEXになります。

プラズマローゲンEXがひとりでも多くの方が摂取することで、日本の認知症患者増大に歯止めがかかることが期待されますし、患者の方や介護を行うご家族にとっては救世主となるかもしれませんね。