カンナビノイド

医療大麻とCBDの関係を詳しく解説します!

全世界的に容認の動きが活発化してきている医療大麻、そして大麻成分のTHCやCBD。それらの関係性がイマイチ分からないということはありませんか?

この記事ではそれぞれの関係性と医療大麻の動向、日本ではどうなっていくのか?について詳しく解説します。

大麻草:Cannabis

麻(大麻草:Cannabis)はアサ科の植物で茎が麻繊維として使われたり、種子が食用や生薬として、実油が食用や燃料として、そして成分が医療大麻などに用いられてきました。

その実は栄養価が高く、米と並んで盛んに栽培されていましたが、戦後GHQの指令により規制され、現在では大麻取締法の大麻として免許を受けた大麻取扱者でなければ大麻の所持・栽培・譲渡・研究・輸出入及び大麻から製造された医薬品の施用全てが禁止されています。(但し、大麻草の成熟した茎及び種子、及びその製品は対象から除外されています。)

カンナビノイド: Cannabinoid

カンナビノイドは麻(大麻草)に含まれる科学物質の総称になります。60種類以上の成分があり、中でも三大主成分としてTHC(テトラヒドロカンナビロール)、CBN(カンナビノール)、CBD(カンナビジオール)が知られています。

THC

THCは大麻草の葉や穂に含まれ、精神錯乱や幻覚・幻聴を引き起こす可能性があるため日本の法律で禁止されている成分です。このTHCの化学式を模して合成されたものが脱法ハーブや危険ドラッグと呼ばれるもので強烈な作用を引き起こします。

CBD

CBDは大麻草の茎や種に含まれる成分で、THCのような精神・神経系への悪影響はありません。向精神作用がなく様々な薬理効果、効能を持つことが臨床試験結果として発表されています。特にCBDは身体がダメージを受けた箇所の修復作用を持つ成分であり、高すぎるものは下げて、低すぎるものは上げて、適正な範囲に戻すという優れた利点があります。

CBDの働きとしては、

  • 発作を和らげるのをサポートする
  • 強い抗酸化作用を持つ
  • 炎症を減らす
  • 細胞損傷を止めたり回復させたりする
  • 不安を和らげる
  • ある特定のガンに細胞死を誘発する

などがあります。
また、老化に伴って身体調節機能を担うECS(エンド・カンナビノイド・システム)が不調となり、認知機能低下・自己免疫疾患・アルツハイマー・心臓疾患・腎臓疾患・2型糖尿病・免疫機能低下・悪性腫瘍といった老人退行性疾患にかかりやすくなりますが、CBDを外部から摂取することによりこのシステムを円滑に動かすことが出来るようになります。

現在は主にオイルとクリームの2種類があり、日本でも商品として入手することが可能です。オイルは舌下に垂らして口の中で吸収させたり、肌に塗ることも出来ます。CBDは皮膚の再生を促進するというデータも発表されており、また習慣性や副作用もないので安心して利用することが出来ます。

出典:楽天

医療大麻について

医療大麻、或いは医療用大麻と呼ぶこともあります。

大麻草の品種に『医療用』と『嗜好用』があるわけではなく、大麻草に含まれるTHC(テトラヒドロカンナビノール)やCBD(カンナビジオール)、或いはそれらに類似した構造の成分を利用する生薬療法、つまり医療用に使用する大麻のことを指します。

大麻には鎮痛作用・沈静作用・催眠作用・食欲増進作用・抗癌作用・眼圧の緩和・嘔吐の抑制などの作用・効能があるといわれますが、上記THCとCBDの配合比率で薬用や薬理作用が異なるため、様々な疾患に対し適応のあるものが医療用の大麻として処方されているようです。

THCとCBDは各々単独で使用するよりも一緒に作用したほうが治療効果が高まることが近年報告されており、2017年のデータでは医療用に使用する場合はTHC:CBDを1:1で摂取するのが最も効果的で汎用性が高いとされています。

アメリカ合衆国では、腰痛、消耗症候群、慢性痛、末期エイズ患者の食欲増進、ガンの化学療法に伴う吐き気の緩和などが主な目的として医療大麻が処方されているようでが、日本では『大麻取締法』により医療用に使うことは出来ません。

世界の動き

2017年にWHO(世界保健機構)が大麻に含まれる酩酊作用をもたらさない成分であるCBDに医療的有効性があることを認めました。
2018年には先進国で初めてカナダにて嗜好品としての大麻が合法化されました。

WHOは現在、大麻やTHCの規制見直しに向けて加盟国らが話し合いに参加することを呼びかけている状況です。
世界各国にて嗜好品大麻、医療用大麻の解禁が広まりつつありり、これを一大産業にしようと急速に準備が進められています。今後益々『グリーンラッシュ』に拍車がかかっていくのではないでしょうか。

アメリカ

コロラド州が2014年に初めて娯楽目的での大麻使用を合法化した後、2019年7月現在で、11の州とコロンビア特別区(首都ワシントン)で完全に合法化されている。このほか、ニューヨークを含む12の州で非犯罪化されており、25の州で医療用として認めてられています。カリフォルニア州、ワシントン州、アリゾナ州、ニューメキシコ州、ミネソタ州、ハワイ州などがそうです。
ニューヨーク州はクオモ知事が2018年12月18日に嗜好品としての大麻を合法化する方針を発表しましたが、同年7月29日、娯楽目的での大麻使用を非犯罪化することとし、知事が目指す完全合法化には至りませんでした。

因みにアメリカ連邦法の下では今なお大麻は非合法です。オバマ前政権下で州政府が大麻合法化について独自の決定を下せるようになりましたが、トランプ政権は『州政府が合法化していても連邦法に則る必要がある』との立場を示しています。

 

カナダ

カナダでは1002年から医療用大麻の使用が合法化されていたが、2018年10月に嗜好用の大麻使用も合法化となりました。国全体で嗜好用大麻を認めたのは2013年のウルグアイに続いて世界で2番目となります。

にもかかわらずカナダ国内では一般的に大麻が消費されており、合法化されても大きな騒ぎにはならなかったと言います。医者の診断書さえあればディスペンサリー(医療大麻販売店)で簡単に買えるし、診断書なしでも販売するところも多く存在したのだそうだ。「現地ではそこまで騒いでいない。」というのも納得出来てしまう・・・。

イギリス

2018年11月に医療大麻が合法化されました。

てんかんの症状が深刻だった少年が所持していた大麻をヒースロー空港で没収されたことに端を発し、医療大麻規制への抗議が国内で大きくなり、少年に対して医療大麻の使用を認める特別認可を出すことになります。その後、イギリス国内で医療大麻に関する法規制緩和が実現しました。
これによって医師は、てんかん患者やがんの化学療法の副作用で嘔吐がひどい患者、多発性硬化症の患者などに対し、医薬品として大麻の処方が認められました。

アジアの国々

同年11月に韓国でも医療大麻が合法化され、次いで12月には東南アジア発となるタイで医療大麻の使用及び研究を認める法案が可決されました。

因みにイスラエルは世界ではじめて医療用大麻が合法化された国の一つであり、2017年には嗜好用の利用も非犯罪化されています。

 

各国で規定は異なるものの、一部容認を含めると以下の国々が医療大麻を認めています。

医療大麻を認めている世界の国々

アメリカ、オランダ、オーストラリア、スペイン、ドイツ、フランス、イタリア、イスラエル、ジャマイカ、ブラジル、ウルグアイ、アルゼンチン、チリ、デンマーク、ギリシャ、フィンランド、メキシコ、ペルー、韓国、タイ

日本では

日本では古くから大麻産業が盛んでしたが、戦後大麻は全面禁止となり、現在では「大麻取締法」の下に許可を受けた者のみしか大麻を栽培することが出来ません。2014年のデータでは、日本の合法大麻栽培者は33人しかいないようです。

出典:KVP blogより

大麻ビジネス最前線の著者である高城剛氏によると、「安全性や有効性を評価するために、ヒトを対象とした臨床試験を行う必要があっても、まったく実現できない。これでは、日本において医療用大麻の是非を問うこと自体、難しいのも当然だ。また、日本には従来、欧米で医薬品として認められたものが日本でも薬として使用されるまで、承認審査に膨大な時間がかかり、長く患者が待たされるという『ドラッグ・ラグ問題』がある。」と記載しています。

世界各国の動きからすれば、日本は議論のステージにさえ立てていないと言われています。
「大麻はハードドラッグ(覚せい剤)と同じ!」という意見は、既に世界では通用しなくなっており、このままでは世界の動きからは取り残されてしまうかもしれません。

専門家の意見

*こちらの記事はAbemaTIMESさんからお借りしました。

元国立がん研究センター第一次予防研究室室長の福田一典医師は「アメリカではがん専門医の8~9割が大麻使用を支持している。緩和ケアのがん患者は、抗がん剤であれば吐き気とか嘔吐によって食欲がなくなって体重が減り、抑うつ気分になって睡眠障害になってしまうが、大麻はそれらを解決する。しかも脳腫瘍の場合、抗がん剤と併用すると生存率が上がるというデータも出てきている」と話す。

「大麻を合法化しているのはほとんどが先進国なので、やはり色々な特許が先に取られてしまう。日本がこの先10~20年経って大麻を合法化しても、外国に金を払わないと使えないとなるとかなりの損失になる。そういうことも考えないとまずい。少なくとも日本として独自の研究を始めなければ絶対にまずい」と話すのは大麻解禁賛成派の早稲田大学名誉教授で生物学者の池田清彦氏。
さらに、「カナダで色々な問題は起きているし、若いうちから吸うと勉強ができなくなるといったデータもあるので、タバコと同じで解禁している国でも未成年は禁止されている」とした上で、「依存性でみればタバコやアルコールの方が上だ。タバコは始めると習慣性が強くて辞められなくなるけど、大麻は習慣性がないから止められる。また、例えば痛み止めのロキソニンもアレルギーが出る人がいるし、人体に害のない薬物はない。害があるからといって止めていたらほとんどの薬が使えなくなる。大麻のカンナビノールという成分についても、今は技術が進んでいて成分を分けることができる。政権を担っている人たち、衆参両議院が大麻解禁しようと思い始めれば、あっという間に変わると思う」と主張する。

他方、規制を緩めることのリスクを指摘する声もある。元麻薬取締官の高濱良次氏は「大麻の成分によっては人体に与える影響が計り知れないものがあるだけに(国は)解禁というのはありえないとするスタンスを貫いている」と話す。

大麻解禁反対派で多くの大麻や薬物に関する著書もある日本薬科大学教授の船山信次氏は「実は危険ドラッグの出発点は大麻だった。アメリカでは連邦法で大麻が規制されていたので、同じ作用の薬物を作ってそこら辺の葉っぱにまぶして”合法大麻”、”ニセ大麻”を作って吸った。最初は大麻でも、次第に効果の強いものを求めていってしまって、やがて他の薬物に手を出すことにつながる可能性もある」と警鐘を鳴らす。
さらに船山氏は医療用大麻の効果についても「それほどの効果は望めないと思う。薬は誰が飲んでもある程度の副作用はある。でもそれ以上の作用があるから飲む。それは統計的にも作用が証明されないといけない。大麻の性格は相当分かってきていて、副作用は必ずある。幻覚作用が出るに見合うだけの作用があるのだろうか。創薬研究者の目は節穴じゃないので、もし大麻がそんなに良かったら既にやっている。私は寡聞にしてあまり良い情報を持っていない。アメリカではごく自由に医療用大麻を使用できるが、良いデータはない」と指摘。安易な解禁に懸念を示した。

 

最後に、れいわ新選組代表山本太郎氏が医療大麻に関する質問に対して意見を述べていますのでご紹介します。(*動画12分10秒~14分30秒まで)

https://youtu.be/d-gDN7g7kyw

 

質問は

「日本でも一部で大麻で逮捕するなという意見があります。食品、医薬品を含め、大麻の研究、有効活用を認めて頂きたいと個人的には思います。どうお考えでしょうか?」

この質問に対する山本代表の回答

もう一つお話を頂きました。大麻のことですね。

日本国内において大麻は禁止です。一方、世界でどうなっていますかと言ったら、嗜好という部分においても許されている国や州や地域はあるという状態なんですね。

そこまで一気に飛ぶのは難しいと思うんです。嗜好品としての大麻を解禁してくれというのは、なかなか今の日本ではハードルが高い。

しかし、まず医療と言いますか? 当然、てんかんを持っている方々に対して、これは効き目がある。他にもがん患者であるとか、エイズの方だったりとかそういう効き目があるとされる方達に対して、医療品としての適応範囲を広げるということはやっていくべきなんじゃないか。

だって世界の流れがそうじゃないですか。

いきなり嗜好品と言ったらびっくりする人もいるかもしれない。でも考えてみたら、日本って超ハードドラッグが当たり前のように流通しているんですよね。酒です。酒ですよ。依存する高さから言ったら、酒って最強じゃないですか? だって毎日のように飲みたくなりますよね、一仕事終えたらまず一杯みたいな。いや私も好きだから。これを取り締まられるのはキツイですよ(笑)

でもハードドラッグですら許しているという面に対して、みんながもっと考えないといけないということですね。で、酒の席のことで許されるじゃないですか?それもおかしいですよね。

ま、色々なことを言いましたけれども、とにかくまずは医療面での解放という部分は私は必要じゃないかと思っています。それによって救われる人もいるならプラスじゃないですか。

嗜好に関しては議論が必要だろうし、日本ではこれだけ重大犯罪のように取り上げられる中ではそう簡単に解禁とはいかないと思いますが、医療面での解禁をまず、患者のためにやるべきではないかと思っています。

ありがとうございます。